物造りの基本は、構想から計画、設計、施工が同じ思想の基で実行されることだと考えています。私たちは、社会資本の整備の実施に当たり、設計の思想を十分理解し施工することが重要と考え、施工管理業務を当社業務の重要な柱と位置づけています。
施工管理業務は、設計図書の考えを現場に反映するとともに、現場の状況により必要に応じて、発注者への提案、設計者との協力のもとで設計変更を実施し、安全な社会資本整備の実行を行います。
また、施工管理の経験・ノウハウから、調査・設計への技術的なフィードバックが非常に重要であり、絵には描けるが施工が出来ない設計(絵に描いた餅)にならないよう、その経験を有効に活用しています。
このように、設計での経験を現場で活用し、また、現場での経験を設計に生かすといった、技術のサイクルにより、効率的で効果的な社会資本整備に役立つよう努力してまいります。
都市は、その地域の歴史や文化が刻まれた「顔」であり、地域のシンボルであります。しかし近年、少子高齢化や都市中心部の空洞化により各地の都市の顔に元気のない景観が見受けられます。
私たちは、住民や発注者の良き技術パートナーとして、豊かな経験・技術と柔軟な発想を基に、活力に満ち元気な都市計画を提案いたします。
①地域の特色や状況に応じた都市の創造による、地域の活性化
②高齢者・身障者および全ての人々に住み易く、移動しやすい空間の形成
③人と車など、バランスの取れた交通形態の形成
④災害に強く、また減災を考慮した防災空間の形成
⑤水と緑豊かな潤いのある、美しい都市空間の創造
橋の始まりは、谷や川を、倒木や巨大な岩を利用して、動物が渡っているのを人間がまねしたものと思われます。その後、人々の知恵により技術が進歩し、数々の橋が造られてきました。
近年の橋梁技術は、明石海峡大橋に代表される「長大橋」、波型鋼板ウエブPC箱型橋等の「複合構造」、高強度・軽量等「新材料の使用」など、日々技術開発が行われ進歩しています。
特に、我が国は地震多発国のため、構造物の耐震性能は国民の重大な関心事であり、世界の最先端技術を有しています。そして現代、「橋」は、社会生活に無くてはならない重要な構造物であると共に、過去から現代、そして未来を繋ぐ「文化の架け橋」でもあります。
私たちは、「心と記憶に残る橋の設計」をテーマに、これまでの経験と、先端技術を活用し、また、十分に知恵を発揮し、利用者の立場に立ち、
①「地震に強く」
②「安全・安心で」
③「ライフサイクルコストに優れ」
④「施工性が良く」
⑤「環境にやさしい」
⑥「維持管理がし易い」
そして美しい構造物を提案いたします。
道路は日常生活や経済活動を支える最も基本的な社会資本であり、社会・経済の発展や国民生活の向上に大きな役割を果たしています。
これからの道路は、国民のニーズを重視し,そしてスマートウェイを目指し
①事故・環境負荷・渋滞といった車社会がもたらした「負の遺産の清算」
②高齢者・身障者が安心して移動できる「高齢者のモビリティ確保」
③高速道路や公共交通の利用促進により地域の活力を向上し「豊かさを実感できる豊かな生活・地域社会」
④情報のシームレス化や物流効率化による「ビジネス環境の改善」
などを達成することが重要と考えています。
私たちは、これらの目標を達成するために、また、将来の子孫に、文化の香り漂う美しい景観を残していくことが、今を生きる技術者の勤めであると考え、ユニバーサルデザインに配慮した設計を提供していきます。
自動車保有台数は右肩上がりで伸び続けているのに対して、道路のサービス水準は未だ十分とは言えず、生活・経済活動を阻害する道路の渋滞は、安全性・経済性・沿道環境および地球環境にも多大な影響を及ぼしています。
私たちは、この渋滞を解消し、円滑な道路交通を確保するために、交通容量の拡大といったハード対策と併せて、ソフト対策を組み合わせた総合的な交通計画を提案いたします。
(ハード対策)
・ミッシングリンクの解消、環状道路整備、バイパス整備等、ネットワークの確立
・交差点の改良および立体化、踏み切りの改良等、交通容量の拡大対策
・ITSの推進等により、交通事故を削減し、円滑なモビリティを確保する。
・LRT(次世代型路面電車システムの)導入整備
(ソフト対策)
・車利用者の交通行動の変化を促す、交通需要マネージメント(TDM)の実施
・複数の交通機関と連携し、都市への車の集中を緩和する、マルチモーダルシステムの推進
・高速道路の利用率向上による、生活道路の安全性確保